今まで2次元のCADを使ってきて、これからBIMを学ぼうと思っている方へ。
Revitで自社図面枠のJWWデータをロードする方法をご存じでしょうか?
本記事ではJWWデータで作成した自社図面枠を、Revitにロードして図面枠を作成する方法を解説します。
1.自社図面枠のJWWデータをロードする方法
1-1JWWの図面枠を用意する
1-2図面枠のファミリを作成する
2.保存・ロードして確認
3.終わりに
この記事は、日本BIM普及センターの山形雄次郎先生のAutodesk Revit ではじめるBIM実践入門を参考に、自分で実践して学んで気づいた点を記しています。
とても分かりやすい本で、愛用している方も多くいらっしゃいますので、初心者の方におすすめです。
それではいってみましょう。
1.自社図面枠のJWWデータをロードする方法
1-1JWWの図面枠を用意する
今回は今まで自社で使っていた2次元のJWWデータの図面枠を読み込んで、図面枠のファミリを作っていくことを学んでいきます。
開いた自社の図面枠をRevitで転用する際に、どうやっていくのかを解説していきます。
まずはご自身で使用されているJWWの図面枠を用意してください。
結論から言いますと、Revitでは直接JWWデータを直接読み込むことはできません。
そのためデータ形式をDXFに変換する必要があります。
また変換する前に図面枠の整理をする必要もあります。
JWW上では表現されない補助線などを削除しておかないと、そのままロードされてしまうので、削除しておきましょう。
DWG同様に、ラベルとしてパラメータで管理したい部分は文字を消しておきます。
ナンバー・日付、スケール、プロジェクト名・シート名 などです。
一方で文字として使う部分は残します。
Revitで図面枠を作成する際に、【文字】と【ラベル】がありました。
【文字】:ビューによって変わらなくていいもの
【ラベル】:ビューによって表示を変えたい文字
ラベルで作成するものは図面枠から消してください。
例)日付、プロジェクト名、図面サイズなど
文字として残すものは任意の文字に変更し、残します。
例)工事名、図面名、社名など
ここまでできたら図面枠の整理は完了です。
次にDXF形式で保存していきます。
【ファイル】→【DXF形式で保存】 から任意の場所に保存していきます。
1-2図面枠のファミリを作成する
ではRevitで図面枠のファミリを作成していきます。
【ファイル】→【新規作成】→【ファミリ】からテンプレートファイルを選択します。
【図面枠】→【A3メートル単位】を開きます。
A3の図面枠のファミリを開くことができたら、DXFを読み込んでいきます。
【挿入】タブの【CAD読み込み】を選択します。
CAD読込のダイアログが表示されたら、先ほど調整したDXFファイルを選択します。
この際に、読込む設定として、カラー・レイヤーを任意の設定にしてください。
今回は白黒で読み込み、読み込み単位はミリメートルに設定します。
また、配置は【手動-中心】にして【開く】をクリックします。
注意:ファイルの種類がDWGファイルになっていると見つからないので、DXFファイルに変更しましょう。
このようにダイアログが出ることがあります。
これはJWWで作成した図面枠のサイズとRevitでのA3図面枠のサイズが合っていないため表示されるので、調整していきます。
今回はDXFの図面をA3の大きさで1:1で作成していたので、0.01倍します。
読み込んだ図面枠を選択し、【修正】タブの【スケール】コマンドを選択します。
オプションバーの数値からスケールを0.01にします。
Revitの図面枠の基点をクリックすることで、読み込んだ図面枠が小さくなります。
このように、図面枠がテンプレートより小さい場合があります。
先ほどは数値からスケールをかけましたが、大きさが合わない場合は別の方法で大きさを合わせていきます。
読み込んだ図面枠を選択し、【修正】タブ→【スケール】を選択します。
オプションバーから【グラフィックス】をクリックします。
まずは、1点目として読み込んだ図面枠の端点をクリックします。
2点目は読み込んだ図面枠の反対の端点をクリックします。
3点目は、どこまで大きくするかの青い点線ラインが出るので、Revitの図面枠の端点でクリックします。
図面枠の調整ができたら、ラベルを配置していきます。
【作成】タブ→【ラベル】を選択します。
文字の大きさが大きいので、タイプを複製し、1mmの文字を作成します。
大きさに関してはお使いの図面枠に合わせて設定してください。
今回設定したパラメータは下記になります。
日付 → パラメータ:プロジェクト発行日
図面番号 → パラメータ:シート番号
スケール → パラメータ:スケール
プロジェクト名 → パラメータ:プロジェクト名
シート名 → パラメータ:シート名
必要であれば、パラメータの設定は下記記事を参考にして下さい。
自社図面枠のDWGデータをロードする方法
2.保存・ロードして確認
図面枠が作成できたら、保存していきます。
【ファイル】→【名前を付けて保存】→【ファミリ】
こちらから任意の名前をつけて保存してください。
次に図面枠をロードしていきます。
2つのやり方があるのでどちらでも可能です。
①図面枠ファミリを開いた状態で【プロジェクトにロード】
②プロジェクトから、【挿入】タブ→【ファミリロード】
どちらもプロジェクトブラウザを確認すると、ファミリの注釈記号グループに作成したファミリが確認できます。
シートに配置する際は、ドラッグ&ドロップで配置できます。
3.おわりに
補足:
今回はDXFを読み込んだので、読み込み記号としてファミリになっています。
読み込みでなく、線で図面枠を作成したい場合は、一度DXFを読み込んで線をなぞるというやり方もあります。
いかがでしたでしょうか?
今回は自社図面枠のJWWデータをロードする方法を学んでいきました。
いままで使ってきた自社図面枠を上手く活用して、Revitで自社図面枠を作れるようにおきましょう。
✅Revitをまだ体験されていない方はこちらもご覧ください。
Revitの購入方法を解説します
✅YouTubeで、Revitを学ぶチャンネルを運営しています。
一緒に学んでいきましょう。
https://www.youtube.com/channel/UCdNJGZIifFj6fS1drcgMsZg
✅参考書
Autodesk Revit ではじめるBIM実践入門
山形雄次郎 著