Revitを学ぶ

Revitの基本の使い方①

今まで2次元のCADしか使ったことがないという方で、これからBIMをやっていこうと思っている方へ。
最近よく耳にするRevitの基本的な使い方を知りたいですか?

本記事ではRevitの基本的な使い方で、以下の内容について解説します。

 

目次

1.Revitの基本の使い方
1-1Revitの起動・保存
1-2レイアウトについて
1-3インターフェースについて
1-4ショートカットコマンドについて
1-5製図ビューについて

2.おわりに

 

この記事は、日本BIM普及センターの山形雄次郎先生のAutodesk Revit ではじめるBIM実践入門を参考に、自分で実践して学んで気づいた点を記しています。
とても分かりやすい本なので、まだ購入されていない方は、購入してみてはいかがでしょうか?

それではいってみましょう。

1.Revitの基本の使い方

Revitの基本の使い方①

 

1-1Revitの起動・保存

Revitをインストールすると、デスクトップにショートカットが作成されます。

1-1Revitの起動・保存まずはこのショートカットをダブルクリックで開いてみましょう。
そうすると、次の画面にいきます。

 

1-1Revitの起動・保存これを「ホームビュー」と呼びます。

画面上の方に「ホームビュー」の文字と、Revitのバージョンの記載があります。(画像は2020バージョン)

このバージョン管理がRevitではとても大切でして、例えば2020バージョンで作られたRevitのデータは2014のバージョンでは開くことができません。(その逆は開けます)

AutoCADなどの2次元CADだと、バージョンを下げて保存できたのですが、それがRevitではできないので、このバージョン管理が大切になります。

ひとつのプロジェクトでは、設計事務所・施工者・専門業者が常に同じバージョンで作業する必要があるということです。

ホームビューの画面左に「プロジェクト」と「ファミリ」があり、それぞれのファイルをここから開いたり、新規作成する事ができます。

<プロジェクト>
Revitで作成する基本のデータで、建物の3Dモデルや図面などのすべてのデータが入っているデータの事です。(プロジェクトデータと呼びます)

<ファミリ>
柱や壁、窓やドアなどの部品の事で、3Dモデルを作成するために必要なデータの事です。(ファミリデータと呼びます)
Revitではこのファミリを組み合わせて3Dモデルを作成し、そこから図面を書き出すという手法がとられます。

また、デスクトップやフォルダ内のプロジェクトファイルをダブルクリックしても、ファイルデータを開くことができます。
こちらは直感的で分かりやすい開きかたですが、前述のとおり、データのバージョンには注意が必要です。

 

1-1Revitの起動・保存次に保存ですが、先ほどのホームビューからファイルを開くとこのような画面にいきます。
そこで左上の保存アイコンからデータを保存する事ができます。

 

1-1Revitの起動・保存また、左上のファイルのところからも「新規作成」「開く」「上書き保存」や「名前を付けて保存」する事ができます。

 

1-1Revitの起動・保存ひとつ注意点ですが、Revitをインストールしてすぐにファイルを保存しようとすると、「ビューワーモードなので保存できません」とエラーが出ることがあります。

Revitのバージョンが関係しているようなので、このような画面が出た場合は、以下の方法を試してみてください。(Revit2020の時にエラーが出ました)

・オートデスクアカウントにサインイン

・製品の更新をクリック

・「Revit2020.2」(最新バージョン)をインストール

・再起動して完了

 

1-2レイアウトについて

次にレイアウトですが、右上の「ユーザーインターフェース」のコマンドから、「プロジェクトブラウザ」と「プロパティ」を出します。

1-2レイアウトについてこちらが基本のレイアウトになります。
慣れてきたら自分仕様に変更していただければと思いますが、この2つは必須です。

<プロジェクトブラウザ>
作成したビュー、シート、ファミリ、集計表などが一覧できます。
そして見たいものを探して、ダブルクリックで開くことができます。
Revitのプロジェクトデータにはたくさんのデータが入っているので、一覧できて探すことができるのでとても便利です。

<プロパティ>
選択したオブジェクト等のプロパティが表示され、数値やタイプをここで変更する事ができます。
これは2次元のCADでもあったので、分かりやすいですね。

1-3インターフェースについて

次にRevitの基本のインターフェースについて確認します。

 

1-3インターフェースについてよく使う重要な部分についてピックアップしました。

Revitでコマンドを発動する際は、まずは「タブ」を選びそして「パネル」で仕切られている「リボン」を選択して、コマンドを実行します。
あとで説明するキーボートショートカットを使わなければ、基本的にこのやり方です。

下には「ビューコントロールバー」があります。
ここでは、縮尺を変更したり、見ている図面をどこまで細かく見せるかを示す「詳細レベル」だったり、見ている図面の素材(マテリアル)の表現方法を示す「表示スタイル」などを設定します。

こちらもとてもよく使うコマンドです。

1-4ショートカットコマンドについて

CADを扱ってきた方なら、キーボードショートカットの重要性は十分理解されているのではないかと思います。

Revitにももちろんショートカットがあります。

<表示タブ>→<ユーザーインターフェース>の中に「キーボードショートカット」コマンドがあります。

開くと下記のボックスが出てきます。

1-4ショートカットコマンドについてRevitのショートカットは2次元のCADと違って、2文字指定する必要があります。

例えばプロパティのところを見ると、

・PP
・Ctrl+1
・VP

と3種類のショートカットが割り当てられているのが分かりますが、すべて2文字から構成されています。

Ctrlや数字も指定できますが、必ず2文字というのが、少し慣れが必要ですね。

自分で新しく設定する際は、ボックス内で設定したいコマンドを選択後、画面下にある「新しいキーを押してください」のボックスに任意の文字を2文字入力し、「割り当て」をクリックします。

現在設定してあるショートカットを削除する際は、削除したいコマンドを選択後、ショートカットの文字を選択後「削除」をクリックします。

 

ひとつ注意点として、バージョンが違うと、このショートカットが引き継がれません。

そのようなときは、ボックス内左下の「書き出し」から、自分で設定したショートカットを書き出し、違うバージョンで「読み込み」をクリックすれば、引き継ぐことができます。

その際、「既存のショートカットと統合」と「既存のショートカットを上書き」を選ぶことができるので、好きな方を選んでください。

 

※ちなみに私の設定ですが、詳細線分は「LL」、コピーは「CC」、移動は「MM」壁は「WW」、キーボードショートカットは「KK」などにしています。

同じ文字を2つ並べると2次元CADの時と同じような感覚で打てるので、おすすめです。

 

1-5製図ビューについて

製図ビューとは、2次元の図面に近い感覚で作図する事ができるビューの事です。

方位記号や詳細図などを作成する事ができ、3Dモデルとは連動しないビューとなっています。

1-5製図ビューについて作成方法が2種類あります。

1.プロジェクトブラウザから作成する場合
<プロジェクトブラウザ>→<右クリック>→<複製>→<複製>

2.リボンから作成する場合
<表示タブ>→<製図ビュー>

 

1-5製図ビューについて2種類の方法どちらかで製図ビューを作成します。
そうすると「新しい製図ビュー」のボックスが立ち上がるので、ビューの名前と、スケールを選択します。

プロジェクトブラウザを見ると「ビュー」というものがありますが、このビューに対して、「作業用」か「図面用」のどちらかを選びます。(プロパティで設定します)

今回作成した製図ビューも「ビュー」なので、どちらかを設定します。
(設定しない場合プロジェクトブラウザ内で「?」と表示されます)

<作業用>
その名の通り、作業をするときのビューで、基本的には自分の好きなようにモデルを作成します。

<図面用>
図面化するビューのことで、作業用のビューをコピーして、いらないものを消し、必要なものを足して、最終成果物とします。これを「シート」にレイアウトし、図面としてまとめます。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

今回はRevitの使い方の基本①ということで学んでいきました。
はじめての方は、慣れない用語が多く出てくるので戸惑うかもしれません。
私もはじめはさっぱりでしたが、徐々になれてくるので、少しずつ、しっかり学んでいきましょう。

✅Revitをまだ体験されていない方はこちらのブログもご覧ください。
Revitの購入方法を解説します

Revitの体験版ダウンロード方法を解説します

✅YouTubeで、Revitを学ぶチャンネルを運営しています。
一緒に学んでいきましょう。
https://www.youtube.com/channel/UCdNJGZIifFj6fS1drcgMsZg

✅参考書
Autodesk Revit ではじめるBIM実践入門
山形雄次郎 著