Revitを学ぶ

Revitが快適に動くパソコン推奨スペックとは(実機を紹介)

Revitが快適に動くパソコン推奨スペックとは(実機を紹介)

これからBIMをやっていこうと思っている方で、パソコン購入で迷っている方はいらっしゃいますか?
BIMは3次元なので、なにかと高いスペックが必要ではないか?と不安な方もいらっしゃると思います。ソフトを買ったけどうまく動かない!ってなったら困りますよね。

本記事ではBIMのRevitが問題なく動くパソコン推奨スペックを、実際に私が使用したパソコンの感想も踏まえてご紹介したいと思います。

 

目次

1.Revitが快適に動くパソコン推奨スペックとは
1-1.住宅等の小規模モデルで快適に動く推奨スペック
1-2.オフィスビル等の中規模モデルで快適に動く推奨スペック
1-3.商業施設や高層マンション等の大規模モデルで快適に動く推奨スペック

2.おわりに

 

それではいってみましょう。

 

1.Revitが快適に動くパソコン推奨スペックとは

Revitを導入する場合、パソコンのスペックに気をつける必要があります。

2D CADデータよりも重いデータを扱うので、スペックが低いパソコンを使用すると、形状を正しく表示できなかったり表示に時間がかかったりと、作業効率にかなりの影響が出ることがあります。なので、Revitをパソコンで利用する場合は、スペックの高いものが必要となります。

 

まず始めに基本的で大切な話ですが、Autodesk社のRevitというソフトはWindowsのみで動くソフトです。
意匠設計者に人気があるApple社のMacBook等では、残念ですが動かないことに注意です。
MacBook等でBIMを動かしたい方は、グラフィソフトジャパン社のArchiCADを使う方が多いです。

 

Autodesk社が公開している「製品の動作環境」というサイトをまずは確認し、今回参考にいたしました。
https://knowledge.autodesk.com/ja/support/revit-products/learn-explore/caas/sfdcarticles/sfdcarticles/JPN/System-requirements-for-Autodesk-Revit-2020-products.html

 

Autodeskのサイトを踏まえて、スペックについて、次の3つを重要視します。
その中でも特に重要なのは、CPUの性能なので覚えておきましょう。
①CPU
②メモリ
③グラフィックボード(ビデオアダプタ)

それでは、各用途のパソコン推奨スペックを紹介します。

 

1-1.住宅等の小規模モデルで快適に動く推奨スペック

オートデスクのサイトでは「最小モデル: エントリレベルの構成」となっていますが、実際には、住宅等の小規模建築で扱いやすいモデルの推奨スペックになります。

ここで重要視するポイントを確認していきます。

①CPU
Corei5以上をおすすめします。

②メモリ
小規模の8GB以上をおすすめします。

③グラフィックボード(ビデオアダプタ)
Intel HD Graphics 620以上をおすすめします。

 

実際に私が使っていたパソコンがサーフェスプロシリーズのcore i5モデルになります。
(私が使っていたのは2世代前のSurface Pro5です)
マイクロソフト Surface Pro 7

2階建てのRC住宅の図面化を主に行っていましたが、特に不自由を感じることなく、
モデル化や図面化することができていました。
2階建ての木造住宅やRC住宅、小規模な工場程度でしたら問題なく動きます。
ただし、パソコンに負荷のかかるレンダリング作業には向いていません。

オートデスクの推奨スペックにもあるように、CPUは最高スペックのものが良いとされていますので、サーフェスシリーズのcore i7だと、なお良いでしょう。
またストレージ(ディスク空き容量)は、30GB必要とあることから、最低でも256GB以上が搭載されているパソコンが良いでしょう。

サーフェスプロシリーズは、とても持ち運びがしやすいので、私としてはおすすめのパソコンの一つです。
オフィスでは、高スペックのデスクトップパソコンでRevitを動かし、出先ではサーフェスプロでお客様にプレゼンといった使い方が良さそうですね。

 

 

1-2.オフィスビル等の中規模モデルで快適に動く推奨スペック

次にオフィスビル等の中規模モデルで快適に動く推奨スペックのご紹介です。

ここで重要視するポイントを確認していきます。

①CPU
Corei7以上をお勧めします。

②メモリ
16GB以上をお勧めします。

③グラフィックボード(ビデオアダプタ)
Nvidia GeForce GTX 1650以上

 

実際に私が使っていたパソコンがサーフェスブック3の13.5インチモデルになります。
マイクロソフト Surface Book 3

こちらのモデルで普段業務を行っていますが、大規模建築物以外であれば、まったく問題なく動かすことができます。
大規模建築物でも作業できないということはなく、たまに少し遅く感じることはありますが、モデル化に支障がでるというレベルでもないと感じています。
3階建ての寺社建築のような、複雑な形状(データ量が多い)のものでも、問題なく操作可能です。

よくBIMのグラフィックボードはQuadroシリーズでないといけないという話を聞きますが、実際使ってみると、GeForceシリーズでもまったく問題ないことが分かります。
GPUよりCPUの方が大事ということです。

 

1-3.商業施設や高層マンション等の大規模モデルで快適に動く推奨スペック

最後に、商業施設や高層マンション等の大規模モデルで快適に動く推奨スペックのご紹介です。

ここで重要視するポイントを確認していきます。

①CPU
Corei7以上をお勧めします。

②メモリ
32GB以上をお勧めします。

③グラフィックボード(ビデオアダプタ)
Quadro P2000以上をお勧めします。

 

こちらは使用しているデスクトップのパソコンになります。https://www.dospara.co.jp/5shopping/detail_prime.php?mc=9394&sn=3133&tg=&tc=&ft=raytrek+ZQ4

リンクのものとは少し違い、実際には以下のスペックのものを使用しています。
【raytrek ZQ4】
CPU:インテルCore-i7-9700K
メモリ:32 GB
グラフィックス:NVIDIA Quadro RTX4000
ストレージ機能SSD:1TB
値段:約32万円

やはり本当に快適にRevitを動かそうと思うと、デスクトップパソコンに勝るものはないでしょう。

大手設計事務所やゼネコンからBIMモデル作成の受注を行っている建築事務所では、上記のようなパソコンをメインにしているところが多いです。
ただし値段が高いので、事務所に数台は高スペックのもの、その他は中スペックのものを購入するというように、工夫しているようです。

 

2.おわりに

いかがでしたでしょうか?
今回はRevitが快適に動くパソコン推奨スペックを、扱う建物の規模別にご紹介しました。

Revitを使用するにあたりパソコンのスペックはそれなりに高いものが必要となります。
しかし、実際にどのパソコンを購入したらよいか分からないという方もいらっしゃるかもしれません。(今回は私が使用しているものだけのご紹介でした)

そこで今回の推奨スペックを踏まえた「ノートパソコン10選」という記事も書いておりますので、気になる方はご覧ください。
Revit用のおすすめノートパソコン10選

 

 

✅Revitをまだ体験されていない方はこちらもご覧ください。
Revitの購入方法を解説します

Revitの体験版ダウンロード方法を解説します

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https://www.youtube.com/channel/UCdNJGZIifFj6fS1drcgMsZg

✅参考書
Autodesk Revit ではじめるBIM実践入門
山形雄次郎 著