↑↑動画(5分15秒あたりから、マテリアルの解説です)
今まで2次元のCADを使ってきて、これからBIMを学ぼうと思っている方へ。
Revitのマテリアルの設定方法を知りたいですか?
BIMでは2次元のCADと違ってマテリアルを設定できるのが特徴の一つです。
本記事ではマテリアルの設定方法を解説します。
1.Revitのマテリアルの設定方法
2.マテリアルの設定と表示スタイルの関係について
3.おわりに
この記事は、日本BIM普及センターの山形雄次郎先生のAutodesk Revit ではじめるBIM実践入門を参考に、自分で実践して学んで気づいた点を記しています。
とても分かりやすい本で、愛用している方も多くいらっしゃいますので、初心者の方におすすめです。
それではいってみましょう。
1.Revitのマテリアルの設定方法
今回は「インプレイスファミリ」作成中に、マテリアルを設定していきます。
①マテリアルを設定したいオブジェクトを選択します。
②<プロパティ>→<マテリアル>にある、「・・・」をクリックします。
「マテリアルブラウザ」ボックスが立ち上がります。
デフォルトで設定されているマテリアルがあればそれを選択しますが、ない場合は新規作成することができます。
「下にある丸いアイコン」をクリック→「新しいマテリアルを作成」をクリック
新しいマテリアルが作成されたので、①<右クリック>→②<名前変更>で任意の名前をつけます。
今回は「タイル貼り」という名前をつけます。
次にマテリアルの中身を設定します。
まずは「グラフィックス」タブ→「シェーディング」の「色」の部分をクリックします。
シェーディングとは「オブジェクトの表面に、影や色をつけ、立体感や質感をだす手法」のことです。
「色」のボックスが立ち上がるので、ここで色を選びます。
左側で基本色を選べ、右側では任意の色が選べるので、好きな色をクリックして設定します。
色をクリックすると「新規の色」のところに表示されるので、設定できたら「OK」をクリックします。
次に「サーフェスパターン」を設定します。
サーフェスパターンとは、「オブジェクト表面」の「ハッチング表現やベタ塗」のことです。
このハッチング表現の「色」と「パターン」を設定することができます。
前景と背景を設定でき、通常は前景のみの設定で問題ありませんが、背景も設定したいときは背景も設定します。
一つのオブジェクトに2つの重なったハッチング表現を設定することができます。
ここでは、「前景」の「パターン」をクリックします。
「塗りつぶしパターン」のボックスが立ち上がります。
まずは一番上のパターンタイプで「製図」か「モデル」を選択します。
色々な違いがありますが、ここでは以下のようにシンプルに理解しておきます。
製図:ビューのスケールを変更すると、ハッチングパターンの大きさも変わる。
モデル:ビューのスケールを変更しても、ハッチングパターンの大きさは変わらない。
1/50から1/100に変更したときに、ハッチングパターンの大きさが変わるか変わらないかです。
詳しくは以下を参照ください。
https://help.autodesk.com/view/RVT/2021/JPN/?guid=GUID-660B35A8-190C-465A-BEC9-217A60FA28AC
次にハッチングパターンを選びますが、デフォルトで用意されているもので問題なければそちらを選びます。
選びたいものがない場合、左下のアイコンの「新規作成」をクリックします。
「サーフェスパターンを追加」のボックスが立ち上がるので、プレビューを確認しながら、各種設定を行います。
設定できたら、ボックス下の方にある「OK」をクリックします。
先ほど作った「300mm正方形」のパターンが表示されているので、選択して「OK」します。
ハッチングパターンが設定できたので、次にそのハッチングの色を設定します。
「色」の部分をクリックします。
「シェーディング」の色の設定の時と同様に、任意の色を設定します。
ここではシェーディングの色と同じ色(茶色)を設定しました。
マテリアルが設定できたので、最後「OK」をクリックして確定します。
マテリアルが設定できました。
300mmのタイル割のイメージです。
2.マテリアルの設定と表示スタイルの関係について
続いて、今まで設定してきたマテリアルの設定が、画面上(図面やモデル)にどのように表現されるのかを確認していきます。
画面上では「表示スタイル」を設定することによって、表現方法を変えることができます。
画面左下の「表示スタイル」をクリックすると、以下の表示スタイルを選択できます。
・ワイヤーフレーム
・陰線処理
・シェーディング
・ベタ塗り
・リアリスティック
※上記の説明リンク
https://help.autodesk.com/view/RVT/2021/JPN/?guid=GUID-12C2D6B0-71ED-490E-9CC6-AD3C635F092B
これらの設定が、マテリアルの設定とどのように関係しているのかを解説していきます。
「陰線処理」を設定した場合は、マテリアル設定の上記の赤枠部分の設定が反映されます。
「シェーディング」と「ベタ塗り」を設定した場合は、マテリアル設定の上記の赤枠部分の設定が反映されます。
※シェーディングとベタ塗りの違い
シェーディングでは照明の設定(以下で説明します)が反映されるのに対して、ベタ塗りではマテリアルで設定した色がそのまま表示されます。
上記で説明した通り、シェーディングでは、マテリアルの設定の他、<プロパティ>→<グラフィックス表示オプション>の「照明」の設定が反映されます。
最後に「リアリスティック」を設定した場合を解説します。
リアリスティックを設定した場合は、マテリアル設定上の「外観」タブの部分が反映されます。
今までは「グラフィックス」タブの内容が反映されていましたが、このリアリスティックではすべて「外観」タブが反映されます。
ここでは色以外にも、「イメージ」を指定することができ、イメージにはデフォルトだけでも様々なマテリアルを選ぶことができます。
「木の模様」や「タイル」のイメージなど豊富にあるので、よりリアルなマテリアルを設定できます。
リアリスティックでは、<プロパティ>→<グラフィックスの表示オプション>で設定した内容も反映されるので、合わせて覚えておきましょう。
3.おわりに
いかがでしたでしょうか?
Revitのマテリアル、イメージしていただけましたでしょうか?
私の場合は、3Dモデル作成時では色付きの方が見やすいので「ベタ塗り」の設定で、図面関係を作成する際は「陰線処理」、プレゼンをする際は「リアリスティック」という感じで表示スタイルを使い分けています。
マテリアルを設定する際は、基本は「シェーディング」で設定し、プレゼンする可能性のあるモデルは、合わせて「外観」タブの内容も設定するようにしています。
自分の用途に応じて、マテリアルを自由に設定できるようにしておきましょう。
✅Revitをまだ体験されていない方はこちらもご覧ください。
Revitの購入方法を解説します
✅YouTubeで、Revitを学ぶチャンネルを運営しています。
一緒に学んでいきましょう。
https://www.youtube.com/channel/UCdNJGZIifFj6fS1drcgMsZg
✅参考書
Autodesk Revit ではじめるBIM実践入門
山形雄次郎 著